第144回日本美容外科学会(JSAPS)に参加して参りました。
overfilled syndrome(入れ過ぎ症候群)に関するシンポジウムで、会長のみやた形成外科・皮ふクリニックの宮田成章先生よりありがたくご指名を頂きました。(ちなみに、うちのクリニックは銀座8丁目にありますが、宮田先生の新橋虎ノ門のクリニックとは案外ご近所さんなのですよ😊)
宮田先生は美容レーザーの分野で世界的な権威で、僕らの業界では大学教授より尊敬されているスーパー開業医です。これ決して褒め過ぎではないのは業界人なら誰でも知ってること。
他のシンポジストのメンバーも
青山エルクリニック 杉野宏子先生
いわきクリニック形成外科・皮フ科 岩城佳津美先生
そしてマレーシアからTingsong Lim先生
とフィラー注入治療業界ではレジェンド級のラインナップ😳
(なぜ僕がここに😂)
また座長のグリーンウッドスキンクリニック立川 青木律先生は日本医大形成外科時代の恩師です。
というわけで、全員が普段から仲良くして頂いてるメンバーでのシンポジウムで、たいして緊張もせず楽しく充実したディスカッションができたのでした😊
overfilled syndromeは、シンポジストのお一人でもあるマレーシアのLim先生が提唱されている、とても有名な疾患です。
入れすぎによる風船顔というか独特の顔貌を呈していても、小じわやたるみが怖く注入をやめられないなど様々な原因があります。
syndrome(症候群)というと一般的には特定の個人に帰結する疾患名ではありますが、これは決して患者サイドだけでなく、提供する側にも原因がある、社会概念としての症候群なのかなと勝手に認識してます。
「この人にはもう打たない方が良いとは思うんだけど。。最近売上厳しいし、入れちゃうか😩」
「カモが来た!10本でも20本でも入れちゃおう!👿」
こんなクリニックばかりでは無いと信じたいですが😢
断ったら、入れてくれる他のクリニックに行くだけかもしれない。
でも本当にその人にとって入れるべきでは無いと診断したら、断る勇気も必要だと思います。
(そもそもウチには「もっとちょうだい」の患者様よりも、「○○クリニックでこんなにされちゃった!治して😢」の方が圧倒的に多いのですが。。。)
そして大変難しいのが「量=悪」と単純に割り切れる問題でも無いというところ。
1~2本でも”注入顔”にされる場合も多々あるし、
特に初回満足度を上げるにはやはりある程度の本数は必要だよねというのは再認識したところ。
岩城佳津美先生の症例写真を見て、技術とセンスに改めて圧倒されました。
入れすぎにならないテクニックってやっぱりあります。
このあたりは岩城先生の著書(全部持ってます😊)やセミナーを見て、引き続き勉強していこうと思ったのでした。