ご無沙汰しております。
久しぶりにハムラ法の術後連続経過報告、第2弾を企画しました。今回も連日のご協力をいただいた患者様には大変感謝いたします。僕(院長)も撮影のため休日返上で頑張りました!きっと皆さんの役に立つと思います。
前回同様すべてノーメイク、同一カメラ、同一撮影者(院長)、その他撮影条件を揃え、文字入力以外の一切の画像処理は加えておりません。
今回の症例は、前回の7日間モニターの患者様よりも少しだけ年齢が上の30代後半の患者様になります(当院は2年間の患者統計では20〜40代が80%を占めるボリュームゾーンでした。比較的若い症例が中心のクリニックになります)。
それでは早速いきましょう。
術前写真です。
お悩みは目の下のふくらみ、深い溝、皮膚の余りによる細かい小皺。
表ハムラ法の良い適応だと思います。
手術直後です。
いつも通りに丁寧に仕上げました。
手術は局所麻酔+笑気麻酔を併用して、所要時間は70分程度になります。
小皺、目袋のふくらみ、瞼と頬の間の溝など改善して、良い感じですね。
涙袋形成術も併せて行いました。
縫合糸は極細の青いものを使用しています。
ガーゼやテープも不要。手術日には大きめの帽子やサングラスなど持参していただきますが、このままでも電車に乗って帰れそうでしょう?(さすがに無理か?😅)
翌朝からガンガンシャワーで洗っていただきます。
血糊とか目ヤニとか固まってますし、洗うとスッキリしますよね。
手術翌日(術後1日目)です。
大きく腫れましたね。しかしこの程度の変化は完全に想定内です。むしろ、あれこんなもん?という感じ。上眼瞼まで腫れる方も多いですから。
夕方のご来院でしたからこの程度ですが、今日の朝起きた時はなかなか凄かったんじゃないかと思います😅
目の下の熱感が結構ありますので、アイスパックが気持ち良かったようです。
術後2日目です。
すこし赤みが引いてきたでしょうか?
左目側の方が症状が強めですが、このように腫れや赤みの経過の左右差はとても良くある事です。
だからまったく気にしなくて結構です。
術後熱感は半日くらいで引いてきたそうです。
アイスパック冷却は48時間くらいと日頃指示していますが、この辺りも合っていて安心しました。
術後3日目です。
皮下出血の色が、早くも黄色く変化してきました。
朝の起床時には強いむくみはあっても、昼過ぎにはみるみるむくみが引いていったとのことです。
臥位(寝ている状態)で顔に集まっていた水分が、立ち上がることで下に移動するのですね。
涙袋が少し見えてきました。
術後4日目です。
黄色の色調がさらに薄く、下に移動してきました。
「腫れもほぼ引いて、もうメイクしたらわかんないじゃないかと思います」
とのこと。おお、順調ですね。
術後5日目です。
さらに右目の涙袋が際立ってきました。
左目の下は浮腫みが強く、まだ時間がかかりそうです。
こちらの患者様、実は栄養士の資格をお持ちとのことで、
炎症を抑える食べ物としてオリーブオイルやアボガド、ナッツ類等を意識して摂取していたそうですよ。オメガ3系食品が良いみたい。
あとはキズの修復に役立つように、魚や肉などのタンパク質を積極的に摂っていたとのことです。
術後6日目です。
抜糸予定前日です。右目なんかほぼ出来あがっちゃってますね。左目の涙袋もうっすら浮かんできました。
若い方とはいえ、ちょっと経過良すぎないかな😓
毎日ハムラやってるから、去年よりうまくなってるんでしょうか(そういうことにしとこう)。
術後7日目です。
抜糸直後です。
眼鏡をすればほとんど分からない程度、とおっしゃっていただきました。
いかがだったでしょうか。
今回の症例では、思っていたよりも強めのダウンタイムではなく、順調に経過していくのを見れて安心しました。
※術後経過には個人差があります。
日頃から浮腫みが出やすい人、あざを作りやすい(出血しやすい人)はやはりダウンタイムは長めになるでしょう。
ですから今回の症例写真よりひどいダウンタイムになったとしても、自分の手術は上手くいかなかったんじゃないか、などと思う必要は全くありません。程度の差はあれど、”4日目くらいから急激に腫れが引いて行った”という体験談はよく聞きますよ。
※年齢は回復期間に大きく影響します。
40代以降の方に抜糸時に術後経過のお話を伺うと、やはりダウンタイムは比較的長く強くなっています。
”最初の数日間は目が開かないくらい上眼瞼まで腫れ上がった”なんて話は、珍しくありません。
50、60代になると「昨日(術後6日目)まで”扇風機おばさん状態”でした」なんておっしゃる方もいました。
それでも結局、抜糸のご来院時には8〜9割のおおまかな腫れは引いていることが多い印象です。
その後の残り1〜2割の浮腫みの引き方、いわゆる完成までの期間に個人差が出てくるようです。
マスク、メイク、眼鏡などを活用して、上手にダウンタイムと付き合っていただければと思います。
歳を重ねるごとにリスク要因は増えていくんです。
・血管が脆くて内出血しやすい
・支持組織が緩いので術後外反しやすい
・免疫が弱くて感染しやすい
・キズの治りが遅い、内出血や浮腫みが引かない
・持病、基礎疾患などの影響
などなど。
ですから”しわ・たるみがとことん酷くなるまで待ってからの高齢手術”は個人的にはおすすめしません。
正直あまり綺麗には仕上がりませんし、術後経過もすっきりと治りません。
上記のリスクだけじゃありません。たるみが強すぎて皮膚切除量が多くなると、不自然に吊り上げざるを得ないですし、吊り目気味の変形になります。
長い期間を待った分だけ、手術結果への期待値が上がっている方が多いのですが、高齢で症状も酷いからこそ、効果もそこそこ。仕上がりに限界があります。
待った分だけリターンが大きいということは残念ながら無いんです。
若い時の方が早く綺麗に治るし経過は良いし、術後人生で綺麗でいられる期間も長いと思います。だから、”気になった時がやり時”で良いですよ。
とはいえ、手術を急かす意図は一切ありませんので誤解のないようにお願いします。
美容外科手術なんてやらないに越したことはないですよ。
というわけで、表ハムラ法連続経過モニター第2弾でした。
しつこいようですが術後経過には個人差があります。
今回のコラムも、同じような経過を辿ることを保証するものではありません。モデルケースの一つとして参考程度に留めてください。
重ねてご理解のほど、よろしくお願いいたします。
野本俊一(@Shunichi_Nomoto)
野本俊一(@shunichi_nomoto)